飛象社第一回公演:骨肉の倫理脚本・演出:鍋田幸治
Cast :: 出演
Data :: 情報
- 京都大学西部講堂
- 2000年9月15日〜17日/全3ステージ
Performance :: 公演
この芝居は鈴木憲一君がやった『飛龍伝』というつか芝居に触発されて書いた芝居です。見たんじゃなくて、出てたんですけど。
僕はどちらかというと芝居人というよりエセ文学青年でして、芝居の台詞が短いことに無意識的に嫌悪感を持っていました。しかし、『飛龍伝』では長い台詞の言い合いが至る所にあり、「なーんだ、長くてもいいんだ。じゃあ俺もやっちゃおう」ということで書いたものです。当初は、スタイルのみ拝借する予定が、結局は芝居構成、台詞等も酷似してしまい、参加者からは「パクリじゃん」と言われました。はなからそういうことに関して罪の意識とかプライドというか持ちあわせていない人間ですから、「だよね、俺もそう思うよ」と言ってました。
内容はヤクザと警察の抗争の物語で、しつこいですがパクってますので、『飛龍伝』の「安保反対!」と叫ぶ学生さんとそれを弾圧する機動隊のやりあいに酷似しています。飛龍に参加されてた役者さんが観客として観に来られたときに「パクリじゃん」という感じで客席で首をうなだれていらっしゃったのを今でも記憶しています。後年、『雪豹』に参加していただくことになった高杉征司さんもその一人でした。
この芝居の見せ場はラストで「炎に照らされる中戦う男は、多分かっこいい」という僕の曖昧な要求に舞台美術だった矢吹康夫君は忠実に応えてくれて、ドラム缶にガソリンを入れたものを作ってくれました。時間がなくぶっつけ本番でやったんですが、火がガソリンに点火された直後、「ドーン」という音と共に西部講堂の天井まで届く勢いの火柱が3本上がりました。客席の後ろで僕と一緒に芝居を観ていた鈴木憲一君は安全を確認しに舞台裏へ走り、お客さんは全員出口を確認する為に首を横に振りました。後、いかにも有害な匂いのする黒い煙が凄かったので、その日の反省会で「あれは危険だ、マジで」ということで、ガソリンから灯油へ燃料は変更されました。しかし灯油は迫力に欠け、正直ガソリンの方がよかったなぁと思いましたが、さすがに口には出せませんでした。